ランディングページの基本知識~ABテストとは~

ABテストってどんなテスト?

ABテストとは、AとBのどちらが良いのかという命題を大勢の人の無意識的選択によって決定しようとするテストのことです。
例えば、今ここに新製品『2分で出来る激ウマ冷凍餃子』の宣伝をしようとする食品企業があるとします。同社はインターネットでバナー広告を出すことにし、早速広告を作り始めました。出来上がった広告は2つ。一方は『2分で出来る』を強調するもの、もう一方は『激ウマ』を強調するものでした。
どちらの広告がより人々の関心を引くのか判別が付きません。そこで、同社はあえて両方の広告を用いて宣伝し、どちらがよりクリックされたのかを調べ、クリック率の高い方を本広告として採用することにしました。
これがABテストです。

あなたも知らずのうちに選んでいる?

スマートフォンやパソコンが普及した現在、私達は基本的に毎日ネット広告を見ています。
見方を変えればそれは、私達は知らずの内にABテストの被験者となっているということです。
……と言っても、大多数の方が、自分が被験者にされているだなんて実感は湧かないでしょう。
この記事を読んで、意識的にバナー広告を見るようにしたとしても、おそらく自分が被験者にされていることは実感できません。
何故でしょうか。
そこにはれっきとした理由があります。
それはABテストにおいて、被験者個人はAとBの両方を見て比較しているわけではないからです。
同テストの本質はそこにあります。

このテストの本質。私達は選んでいるわけではない。

例えば、テレビ番組でよくある街中インタビューを考えます。2人のアイドルの写真を貼り付けたフリップを見せ、街ゆく男性にどちらが好きかと問いかける。
これはABテストではありません。
被験者は2人のアイドルを比較し、思考した後に決定を下しているからです。
冒頭のABテストの説明で、『無意識的選択』という言葉を使いました。
ABテストにおいて、被験者はAだけを見て、Aを選ぶかどうか判断しています。そして、この判断の中に思考はほぼ伴いません。何故なら、ほとんどの場合ネットでちらりと見ただけのバナー広告に関心を持たないからです。
この点から、同テストは人々の無意識を調べるテストであると言えます。

疑問。AとBを比較していないのに、AとBの優劣が決まるのか。

ここで疑問です。
AとBの優劣を決めるテストなのに、被験者がAとBを比較しなくてもいいのでしょうか。
被験者である私達はAとBを比較していません。仮にAという広告をクリックしていたとしても、それはたまたまそういう気分だっただけなのかもしれません。これでAとBの優劣をつけられるのでしょうか。
ABテストは、『大勢の人』を対象とすることで、それを可能としています。
被験者の数を多くとることで個人の選好の影響は薄くなります。また広告を掲載するサイトをランダムにすることによっても同様の効果があります。
そうABテストとは、限りなく均一化された個人の人格がAとBのどちらを選ぶ可能性が高いかを見極めるテストなのです。

マーケティングの基本指標。コンバージョン率とは

実際に、異なる広告間の優劣を決めるには、コンバージョン率と言う指標を用います。
コンバージョン率とは、一般にそのサイトを訪問した人数に対する、そのサイトで目的の行為を行った人数の比率です。これをインターネット広告の例にあてはめるとコンバージョン率は、広告を見た人数に対する実際にクリックした人数の比率となります。
例えば、その広告を見た人の数が1万人、そのうち実際にその広告をクリックした人の数が100人であれば、その広告のコンバージョン率は1%です。
この指標を用いることによって、異なる広告間での比較を可能とします。当然、コンバージョン率は大きい方が良いです。

有名なABテストの事例

実際にABテストの原理を用いて効果を上げた例には、オバマ氏の大統領選挙キャンペーンが有名です。同氏は自身のメルマガ読者登録数を増やすために、同サイトで4種類のボタンと6種類の画像を用いてテストを行いました。ボタンと画像の組み合わせ方でABテストの原理を働かせ、最もメルマガ登録をする可能性が高いホームページを作り上げたのです。その結果、元のサイトと比べてコンバージョン率が約40%も上がったそうです。
このようにABテストは有効であることが実証されており、ネットを利用したマーケティングにおいて同テストの原理は基本知識となっています。
もし今、貴方の前にAとBがあるのなら、ABテストをしてみてはどうでしょう。

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この記事を書いた人

水野 直

水野 直株式会社ZERO

1985年、東京都中野区生まれ。
某WEBマーケティング会社にて営業と兼務でリスティング運用やSEOの実務を経験。 現在は某企業の小売業の経営コンサルタントをする傍ら、 LPO・SEOを中心としたWEBマーケティング会社取締役として従事。 普段の業務は現場教育やコンサルティングのお手伝いのほか、記事執筆やセミナーなど。